May 3, 2011

落第はしたけれど


田中絹代 斎藤達雄

落第はしたけれど落第はしたけれどは、小津安二郎第15作目の監督作品である。
1930年(昭和5年)に公開され、小津自身は27歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。

「「大学は出たけれど」の裏を行く話なんだ。
卒業試験を受ける学生が、カンニングの文句を一生懸命ワイシャツの袖に書込んでおいたんだな。
それを当日、下宿の娘が気を利かして洗濯したものだから、落っこっちゃった。
処が試験に通って目出たく卒業した奴は就職しようにも職はなし、
却って落第生の方が親から仕送りはつづくし、楽だったという話。
短い写真でね。
うん、笠を役らしい役で使いはじめたのがこれだよ。
その前から出てはいたのだけれど……。」
(引用:「自作を語る」)

■ストーリー
主人公は、同級生の仲良し四人組の中で、一人だけ大学の卒業試験に通らず落第してしまった。思いを寄せている喫茶店の娘からは、卒業祝いにネクタイをプレゼントされたものの、自分が落第したことを言い出すことができない。

一方、卒業した三人は折からの不況のために就職先が見つからず、皆下宿でごろごろしている有様だ。春になっても相変わらず学生生活を続けている主人公だったが、こうも景気が悪いと親から仕送りをもらって気楽な学生を続けていた方が良かったかな・・・などと暢気なことを考えてしまうのだった。

斎藤達雄・・・学生
二葉かほる・・・下宿のおばさん
青木富夫・・・その息子
若林広雄・・・教授
大国一郎・・・教授
田中絹代・・・喫茶店の娘
横尾泥海男・・・落第生
関時男・・・落第生
三倉博・・・落第生
横山五郎・・・落第生
月田一郎・・・及第生
笠智衆・・・及第生
山田房生・・・及第生
里見健司・・・及第生

Posted in 小津安二郎 映画Comments Closed 

関連記事

Translate »