May 4, 2011

淑女と髭


岡田時彦 川崎弘子

淑女と髯淑女と髭は、小津安二郎第20作目の監督作品である。
1931年(昭和6年)に公開され、小津自身は28歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。

「岡田が大変うまくて、そして面白かった。
これは八日間程で撮り上げたんだが、却って力を入れた「お嬢さん」より評判がよかったんだな、
映画とは不思議なもんだと思ったよ。」
(引用:「自作を語る」)

■ストーリー
大学生の岡島は、髭づらで保守的なうえ剣道の達人だった。友人の男爵行本輝雄から、妹幾子の誕生パーティーに招待される。

パーティーへ行く途中、岡島は女の愚連隊に恐喝されている若い女性を助けた。そして行本の家に着くが、むさ苦しい髭のおかげで女性たちからは大変評判が悪い。岡島は幾子の友人たちを憤慨させ、皆腹を立てて帰ってしまった。

大学を卒業した岡島は就職試験を受ける。偶然、以前助けた若い女性広子が秘書を勤めている会社へ面接に行くが不合格だった。がっかりしている岡島のアパートへ広子がやってきた。広子は岡島に髭を剃ることを忠告しに来たのだ。

広子の忠告通り髭を剃った岡島は、ホテルのフロントに就職が決まる。また、髭を剃ると見違えるほどの男前になったのだ。就職が決まったお礼に、広子の家へ挨拶に行くことにした。

広子は見合い話を持ちかけられていたが、岡島のことが好きになってしまい、母親に岡島の気持ちを確かめて欲しいと頼む。母親は真意を確かめにホテルまで行ってみたが、そこへ以前懲らしめた不良娘がやってきた。岡島は、不良娘を自分の部屋に連れてきた。娘に真面目に生きるよう説得するためだった。

ところが、説教しているうちに娘に惚れられてしまい、部屋から出ていこうとしないのだ。そこへ、男爵行本の妹幾子と母親がやってくるが、不良娘と二人でいるところを見て誤解し怒って引き上げていった。とうとう不良娘はその夜岡島の部屋に泊まってしまった。

翌朝早く、広子が岡島の部屋を訪ねてきた。不良娘の姿を見ても少しも動じず、眠っている岡島の着物を繕い始めた。岡島は目を覚まし、「女と一緒にいるところを見ても帰らなかったんだね」といった。広子は「私はあなたを信じていますから」と答える。そんな二人の様子を見ていた不良娘は、これからは真面目に生きることを約束して二人の前から去っていった。

岡田時彦・・・岡島喜一
川崎弘子・・・広子
飯田蝶子・・・その母
伊達里子・・・不良娘
月田一郎・・・行本輝雄
飯塚敏子・・・その妹幾子
吉川満子・・・その母
坂本武・・・家令
斎藤達雄・・・相手大学の剣道部主将
岡田宗太郎・・・社長
南條康雄・・・金持ちモダンボーイ
葛城文子・・・その母
突貫小僧・・・剣道の審判長

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