「秋刀魚の味のポルカ」にフランス語の歌詞が付きました♪

小津安二郎監督作品『秋刀魚の味』の劇中で使われた「秋刀魚の味のポルカ」に、フランス語の歌詞が付きました。
パリの著名なシャンソン歌手兼俳優のフレデリック・ロンボア氏が、作詞と歌唱を担当しました。

「秋刀魚の味」のポルカは、「サセレシア」風のメロディにポルカ調のリズムを付けたもので、小津監督がお好きだった「ビア樽ポルカ」をヒントにして斎藤高順が作曲したものです。
欧米の流行歌や映画音楽に精通していた小津監督は、斎藤にシャンソン風やポルカ調の音楽を希望し、「サセレシア」や「秋刀魚の味のポルカ」が誕生しました。

小津監督は「自分が歌詞を書くから、宝塚の寿美花代に歌わせてレコーディングしよう」と仰ったそうですが、監督の頭の中にはシャンソンのイメージがあったのではないでしょうか。
小津監督の願いであった「秋刀魚の味のポルカ」に歌詞を付けるという企画は、時代を経てフランスのパリで現実のものとなりました。

パリ在住のピアニスト伊藤隆之さんが、友人のフレデリック・ロンボアさんに「秋刀魚の味のポルカ」を聴いてもらったところ、すぐに歌詞のイメージが湧いてきたそうです。
歌詞の内容は、映画のストーリーにはとらわれずロンボアさんの感性にお任せしました。
ロンボアさんは、曲調から春のセーヌ川の恋人たちをイメージしたそうです。

日本語訳を以下に記載します。


LA POLKA DU PRINTEMPS 「春のポルカ」

パリの春の魔術師のような空は
恋人達の夢を輝かせる
雨に歌う風の音に耳を澄ませば
虹はセーヌの灰色の光をぬぐい去る

船は心に滑り込む まるで驚いた白鳥達が
白く長い波をたなびくように
もやに包まれ手と手を取り合い 船上の恋人達は
春に祝福される

春のポルカ
セーヌの空の下

あなたの楽し気な心は 私の心を置き去り
あなたの手は私の手から軽くすり抜けて行った
もの憂わしいポルカ 情熱とともに
風車のように私の頭の中をくるくる回る

私たちの悲しくも幸せな船は 私を乗せて孤独に進む
あなたの手も無く あなたのまなざしも無く あなた無しで
でも ポルカと虹とセーヌの恋人達は
私の心から少しばかり胸の痛みをぬぐい去る

春のポルカは
ちょっとした魔術師

パリの春は
決して灰色にならない

Musique : TAKANOBU SAITO
Texte : FREDERIC LONGBOIS

動画について

①ブルー・インパルス ②オーバー・ザ・ギャラクシー ③オンリー・ワン・アース ④輝く銀嶺 ⑤東京物語(吹奏楽アレンジ) ⑥彼岸花(吹奏楽アレンジ) ⑦秋刀魚の味(吹奏楽アレンジ)

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