東京の合唱


岡田時彦

東京の合唱東京の合唱は、小津安二郎第22作目の監督作品である。
1931年(昭和6年)に公開され、小津自身は28歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。

「失敗にコリたので、これは呑気に撮ることにしたんだ。
撮影は夏だったが、晴れた日にはロケもしないでね、いや、暑いからさ。
この当時だな、映画とはどんなことをやればいいのか、判らなくなってしまったんだ。
監督の仕事なんて結局あとに残るものでもなし、映画ってつまらんものだという気が起きてね。
まあ、今じゃ却ってきれいに霧消しちまうのが映画の魅力とさえ思ってるが……。」
(引用:「自作を語る」)

■ストーリー
岡島伸二の無邪気な中学時代の姿を描いた導入部から物語は始まる。話は一気に数年先へと飛ぶ。

岡島は、東京にある保険会社のサラリーマンになっていた。今日は会社からボーナスが支給される日とあって、岡島は息子に欲しがっていた自転車を買ってあげるつもりだった。だが、老社員山田が仕事上のミスから不当に解雇されると聞き、納得できず社長に抗議する。

興奮した岡島は、つい社長に手を出してしまったため即刻解雇されてしまう。不景気な時代であるため、再就職は簡単には決まりそうもなかった。そんな時、今度は娘が病気にかかり入院することになった。岡島は入院費用を工面するため、妻すが子の着物を売るより他なかった。

岡島の仕事探しは続いたが、偶然中学時代の恩師大村にばったり出会った。大村は教職を退いて、今は奥さんと食堂を開いており、良かったらしばらく食堂の仕事を手伝ってくれないかと言ってきた。納得はできなかったが、やむを得ず受け入れることにした。最初は抵抗を示した妻すが子だったが、やがて自分もその仕事を手伝うと言い出した。

数日後、大村の教え子たちが食堂に集まって同窓会を開いた。そこへ、岡島に地方で教員の仕事口が見つかったという知らせが届いた。同窓生たちは、校歌を合唱して岡島の家族の門出を祝福した。

岡田時彦・・・岡島伸二
八雲恵美子・・・妻すが子
菅原秀雄・・・長男
高峰秀子・・・長女
斎藤達雄・・・大村先生
飯田蝶子・・・先生の妻
坂本武・・・老社員山田
谷麗光・・・社長
宮島健一・・・秘書
山口勇・・・会社の同僚

動画について

①ブルー・インパルス ②オーバー・ザ・ギャラクシー ③オンリー・ワン・アース ④輝く銀嶺 ⑤東京物語(吹奏楽アレンジ) ⑥彼岸花(吹奏楽アレンジ) ⑦秋刀魚の味(吹奏楽アレンジ)

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