和製喧嘩友達
浪花友子 結城一朗 吉谷久雄 渡辺篤
和製喧嘩友達は、小津安二郎第9作目の監督作品である。
1929年(昭和4年)に公開され、小津自身は26歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。
「野田君の考えた話でね。
ひとりの娘をめぐって、二人の男がいるという、
まあよくある話だね、それで和製とつけたんだろう。」
(引用:「自作を語る」)
※1927年のアメリカ映画に「喧嘩友達」という作品があった。
■ ストーリー
トラック運転手の留吉と芳造は仲の良い友だちで、二人は同じアパートに住み共同生活をしていた。ある日、二人が助けた身寄りのない娘を、自分たちの部屋へ連れて帰り3人で暮らし始める。
ところが、よく見るとうら若き美しい女性であったことから、二人とも彼女を好きになってしまう。二人は恋敵となり、彼女をめぐって喧嘩を始めるが、彼女は隣に住む学生の岡村と恋仲になってしまう。
仲直りした二人は気を取り直して、若い二人の門出を祝福することにした。岡村と娘は列車で保養地へ向かい、留吉と芳造は笑顔でその列車と並んでトラックを走らせる。
渡辺篤・・・留吉
吉谷久雄・・・芳造
高松栄子・・・おげん
大国一郎・・・事務員富田
浪花友子・・・お美津
結城一朗・・・岡村
若葉信子・・・芸者君松