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若人の夢
吉谷久雄 斎藤達雄 若葉信子
1928年4月28日公開。
脚本、ネガ、プリントなし。
若人の夢は、小津安二郎第2作目の監督作品である。
1928年(昭和3年)に公開され、小津自身は25歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。
「「懺悔の刃」のあと、六、七本会社のお仕着せを断わった。
実際、早く監督になる気はなかったのだな。
のんびりしたものだった。
それで、自作の脚本をやることになった。
むろん会社の企画に当てて書いたものだが。
のちに僕の作品のキャメラをずっと担当してくれた茂原君とつきあったのも、この作品からだな。
実にいい艶を出す、得がたいキャメラマンだった。
今僕の写真を撮っている厚田君は茂原君の助手だった人でね、この「若人の夢」からもう付いていたのですよ。」
(引用:「自作を語る」)
■ストーリー
大学生の岡田と加藤は、同じ下宿に住んでいた。ある日、加藤のもとに洋服屋から請求書が届いた。身に覚えのない加藤は、困った挙句、代金の代わりに岡田の服を渡してしまう。
一方、岡田は父親が田舎から出てくるというのに着る服がない。仕方なく、岡田は加藤の服を借りたものの、寸法が合わない。
斎藤達雄・・・岡田長吉
若葉信子・・・その恋人美代子
吉谷久雄・・・加藤兵一
松井潤子・・・富子
坂本武・・・岡田の父
大山健二・・・洋服屋