- Home
- 小津安二郎映画(フィルム消失)
- エロ神の怨霊
エロ神の怨霊
斎藤達雄 吉谷久雄 伊達里子
1930年7月27日公開。
脚本、ネガ、プリントなし。
エロ神の怨霊は、小津安二郎第17作目の監督作品である。
1930年(昭和5年)に公開され、小津自身は27歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。
「温泉へ行って来い、と城戸さんは言いながらね、その代り一本写真を撮って来いって言うんだよ。
それじゃ保養にならないって言っても駄目なんだ。
そこで撮って来たのがこれなんだ。
温泉へ行っても却って休めないのさ。
お盆の添物でね、話も覚えていない写真だが……。」
(引用:「自作を語る」)
■ストーリー
山路健太郎とダンサーの夢子は、海に身を投じて無理心中を図った。健太郎の友人石川大九郎は、健太郎が死なずに海岸へ打ち上げられているのを見つけた。
健太郎は、最初は夢子の怨霊に怯えていたが、実は夢子が生きていたことを知る。夢子には新しい恋人がおり、今はダンスホールで働いていることがわかった。
何とか夢子に仕返しをしたい健太郎は、色々な作戦を仕掛けるが全く通じない。逆に、夢子に騙されて石川と仲間割れしてしまう。夢子は、新しい恋人を連れて堂々と健太郎の前を通り過ぎていった。
斎藤達雄・・・山路健太郎
星ひかる・・・石川大九郎
伊達里子・・・ダンサー夢子
月田一郎・・・その恋人