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宝の山
日夏百合絵 小林十九二
1929年2月22日公開。
脚本、ネガ、プリントなし。
宝の山は、小津安二郎第7作目の監督作品である。
1929年(昭和4年)に公開され、小津自身は26歳であった。
晩年、「自作を語る」の中では、次のように述べていた。
「この写真は大変急がされた想出がある。
徹夜徹夜で、完全に眠らないこと五日間に及んだよ。
処が案外に疲れないもんで、六日目の朝にはキャッチ・ボールをやってたね。
チャンと球は見えたよ。
若かったんだねえ。
――しかし、さすがにあとがいけなかった、長い間崇ったよ。」
(引用:「自作を語る」)
■ストーリー
丹次郎は、芸者屋の二階に居候しており、ぼんやりと日々を過ごしていた。丹次郎には蝶子という恋人がいたが、芸者屋の染吉に熱を上げていた。
蝶子から芸者屋を出るように迫られていた丹次郎は、ようやくそこから出る決心がついた。蝶子と一緒に暮らすつもりで訪ねていくと、もう別の男と婚約していた。
落胆した丹次郎は、あるお座敷で染吉の姿を見つけた。染吉への愛を確信した丹次郎は、再び芸者屋に戻った。
小林十九二・・・丹次郎
日夏百合絵・・・染吉
青山萬理子・・・麥八
岡村文子・・・モガの蝶子
飯田蝶子・・・芸者家の女将