フィルム消失作品より【結婚学入門】

小津安二郎監督作品の中から、フィルムが消失してしまい、映像を鑑賞することができない作品が17本ありますが、その中から「結婚学入門」の脚本をご紹介します。

結婚学入門
原作:大隈俊雄
脚色:野田高梧
監督:小津安二郎
撮影:茂原英雄
1930年(昭和五年)公開

腰かけた女の膝のあたり
女の子が膝の上でいかにも退屈そうに、汽車の時刻表のペーヂを意味なく繰っている。そして、やがてそれを脇へ置くと、今度はそこに転がっている蜜柑を一つ取って、ちょっと弄んでから、力なく皮をむく。

進行中の汽車の二等室
女は、竹林晋一郎の妻の峰子で、いかにも退屈そうに蜜柑を喰べようとするが、その途端にナマアクビが出るので、そのアクビを指で叩いて、さて気のない様子で蜜柑を喰べながら、眼を上げて前の席を見る。
前の席では、夫の晋一郎が、クッションの上に横向きに足を伸ばして、窓枠に頭をもたらせ、バアイプをくわえて、腕を組んでボンヤリ天井の方を眺めているが、不意に大きなアクビをするハヅミに、バアイプが口から落ちる。晋一郎、さすがにちょっとあわててバアイプを拾う。
峰子、その様子を見ても微笑さえもせず、依然として退屈そうに、力なく言う。
「あなたはずいぶんお退屈そうね」
晋一郎、拾ったバアイプをハンケチで拭きながら、チラリと峰子を見、また眼を落してバアイプを拭き続け、力なく言う。
「お前だってずいぶん退屈そうじゃないか」
峰子、黙って眼を伏せて蜜柑を喰べる。
晋一郎、ナマアクビを噛み殺しながら言う。
「だから今更新婚旅行の旧跡なんかへ行ったって始まらないって言ったんだよ」
峰子、仄かな恨めしさを感じて答える。
「だってあたしそんな事でもすれば昔のような心持に返れるかと思ったんですもの」
晋一郎、なんとも答えず、ひとり微かな苦笑を浮べて、やがて立上る。
峰子、黙って見ている。
晋一郎、黙って向うへ去って行く。
峰子、軽く嘆息して、フト晋一郎のいた席を見る。そこには晋一郎の尻の下に敷かれて折れ曲った絵葉書が一枚ある。
峰子、それを取って、じっと見る。
修善寺名所の絵葉書である。
峰子、寂しく吐息して、やがて傍のハンドバッグから「観光記念修善寺名所絵葉書」と印刷された絵葉書の袋を出して、しんみりした様子で、今の絵葉書をその中に入れる。

食堂車
晋一郎が這入って来る。ボーイが迎えて案内する。
ボーイが中央の空席へ晋一郎を案内していると、その隣の椅子に、人妻らしい二十五六の女が、頬杖を衝くような形で、顔を窓の方へ向けて、しんみりした姿で腰かけている。従って女の顔は見えない。
晋一郎、ボーイに何か注文すると、改めて隣の女に注意する。
しかし、女は窓の方を向いたままで、じっとしている。
普一郎、女の顔を見たい誘惑に駆られて、咳払いをしたり、女の前にあるメニューを取って見たり、いろいろに苦心するが、女は依然として顔を見せない。
そこへ、ボーイが女の注文の料理(何か柔かい物)を持って来て「御待遠さま」と声をかける。
女、初めて振返る。北宮寿子である。
晋一郎、意外な収穫だと言ったように寿子を見る。
寿子、普一郎には無頓着に、手を延ばして晋一郎の前の塩入れを取ろうとする。
晋一郎、すかさず取ってやる。
寿子、変な人だと言ったように晋一郎を見ながら、無表情で黙礼する。
晋一郎、微笑を浮べて黙礼を返す。
寿子、ひどく憂鬱な様子で、カなく食事を始める。
晋一郎、しきりに寿子に心を引かれる様子で、意味なくソースの瓶か何かを取って寿子の前に「いかがですか」と言った感じで黙って出す。
寿子、チラリと晋一郎を見ただけで、益々変な人だと言った様子で、今度は黙礼もせずに、黙って憂鬱にホークを動かし続ける。
そこへ晋一郎の注文した料理とビールが来る。で、晋一郎も食事に移るが、尚もしきりに寿子に注意している。
寿子、ややともすれば食事を中途でやめて、じっと項垂れ、やがてまたホソボソと喰べ始めなどする。それは何か心配事でもあるようにも見受けられる。そして遂いにはホークを置いて、頬に指をあててじっと項垂れてしまう。
晋一郎、それを見ると、親しげに言う。
「失礼ですが何か御心配な事でもおありになるんですか」
寿子、やや鋭い眼で晋一郎を見返し、黙ってツと立上り、椅子を離れる。
晋一郎、ちょっと腐る。
寿子、通りかかったボーイに勘定を命じ、ボーイと一緒に去って行く。
晋一郎、微苦笑を浮べて見送り、フト寿子の椅子の下を見ると、そこに寿子の手袋が落ちている。
晋一郎、それを拾って、ボーイを呼ぼうとするが、何か考えて、黙ってそのままポケットに入れてしまう。
寿子は出口の処でボーイに勘定を払うと、憂鬱に項垂れて出て行く。
晋一郎、ビールを飲みながら独り微笑を浮べていると、そこへ妻の峰子がボーイと共に来て、寿子のいた席に腰をおろす。
晋一郎、それに気が付くと、ちょっとマヂマヂする。
峰子、メニューを取って、晋一郎に注文の相談をする。晋一郎、あまり取合わない。
峰子、不愉快そうに晋一郎を見て、ボーイに何かを注文する。
晋一郎、面白くなさそうにビールを飲みながらフト向うを見る。
寿子が再び戻って来る。
晋一郎、それを見ると、さすがに困って、わざと平気を装ってビールを飲みなどする。
寿子、ボーイと共に晋一郎の傍へ来てテーブルの下をのぞきなどして、手袋を捜す。
晋一郎、「なんですか」と訊く。ボーイが「手袋です」と答える。晋一郎、峰子を立たせなどして一緒に捜す。
寿子、やがて諦めて去って行く。
晋一郎、見送り、眼を移して峰子を見、何か考えて、好い気持そうに、手袋を入れたポケットをポンポンと軽く叩いている。

電報
「コンヤ七ジ二五カヘル」ヒサコ

置時計
八時頃である。

北宮家の書斎
顕微鏡や植物の標本やノートなどが雑然と置いてある机に、光夫が頬杖を衝いてボンヤリ退屈そうな顔をしている。大きなアクビを一つする。
そこへ女中が来て告げる。
「奥様がお帰りになりました」
光夫、急に熱心そうに顕微鏡を覗いてノートなどをとり始める。
寿子が旅装のままで「只今」と這入って来る。
光夫、振返って簡単に「やあお帰り」と言っただけで、すぐ又、熱心に勉強を続ける。
寿子、夫の冷淡さに、いささか機嫌を損じて、やや鋭く浴びせる。
「あなた! あたしは京都から帰って来たんですよ!」
光夫、顕微鏡を覗いたままで振返りもせずに言う。
「わかってるよ」
寿子、「まァ!」とあきれて、益々不機嫌になり、イライラして鋭く浴びせる。
「あなた! あたしは歯が痛くてたまらないんです!」
光夫、依然として顕微鏡から眼を放さず、「話はあとでゆっくり聞くよ。今ちょっと手が放せないんだ」と言う。
寿子、あきれて、益々イライラし、遂いに我慢しきれずに、光夫の傍へ進み依って、「あなた!」と鋭く肩に手をかけてグイと振向かせる。
光夫、その勢いに、さすがにポカンとして寿子を見上げる。
寿子、腹立たしげに、ツケツケと言う。
「京都では父も母も宜しくと言いました!」
光夫、明るく「ああそうかい」と機嫌よく頷く。寿子、却って馬鹿にされたような心持で、黙って鋭く光夫を見おろしている。
光夫、なんとなくマがもてず、再び机の方を向いて、調べ物に移る。
寿子、それを見ると、すっかり腐って、「あなたは学問以外の事にはまるで感激なさらないのね!」
と鋭く浴びせて、出て行こうとする。
と、そこへ再び女中が来て告げる。
「旦那様にお電話でございます。お名前はおっしゃいませんが女のお声でございます」
光夫、それを聞くと、急に立上って、やや慌てた形で出て行く。
寿子、その様子を見、女中を呼び止めて、「あたしの留守中も旦那様は毎晩こんなに御勉強だったのかい?」と訊く。
女中、返事に困ってモヂモヂする。寿子、重ねて訊ねる。女中困って、「大抵毎晩お留守でございました」と答える。
寿子、疑いを増して尚も女中に訊ね続ける。

電話
光夫、ソワソワと四辺に気を配りながら電話を聞いている。

バアのスタンドの電話
バアのマダムがニコニコしながら掛けている。

北宮家の電話
光夫、四辺に気を配りながら声をひそめて言う。
「折角だけど実は急に女房が帰って来たんで今夜は出られないんだよ」

バアの電話
マダム「まあそうなの?」とニッコリ笑って、言う。
「じゃアまた当分お宅へは電話をかけられないことになるわね」

北宮家の電話
光夫、「ハハハ」と軽く笑って何か言い返そうとし、フト振返る。
寿子、じっと光夫を見て立っている。
光夫、ドギマギして、電話に向う。
「では是非そう言う事にお願い致したいと存じます」

バアの電話
マダム、変な顔をする。

北宮家の電話
光夫、電話を切り、去ろうとする。
寿子、鋭く、「あなた!」と呼び止めて言う。
「誰からの電話なんです」
光夫、ちょっとマゴつくが、「学長の奥さんから時間割の変更を知らせて来たんだよ」と答えて去ろうとする。
寿子、再び鋭く呼び止めて、言う。
「あたしの留守中は毎晩おそく酔ってお帰りになったんですってね」
光夫、窮屈に軽く笑って、「会が毎晩続くのは実に閉口するよ」と言って、尚も二三弁解して去って行く。
寿子、まだ疑わしげにじっと見送る。

コーヒー・サイホン
コーヒーが沸く。と、手が出て、そのコーヒーを二つのコーヒー茶椀に注ぐ。

茶の間 朝
寿子、コーヒーを注ぎながら一方を見る。
光夫が外出の支度をして新聞を読んでいる。
寿子、光夫に「お砂糖は幾つ入れるの?」と訊ねる。
光夫、新聞に読み耽りながら答える。
「僕は甘い方がいい」
寿子、頷いて砂糖を二つ入れ、ヂロリと光夫を見て、更らに三つばかり入れて、光夫の横に差し出す。
そして自分も二つばかり入れて、光夫の様子に注意しながら、飲む。
光夫、新聞を読み続けながら、コーヒーを一ト口飲み、ちょっと変な顔をするが、更に砂糖を取って入れる。
寿子、アテがはずれて、反感を抱いた顔で光夫を見ている。光夫、平然としてコーヒーを飲みながら、真面目な顔で訊く。
「もう歯は痛くないのかい?」
寿子、いささかテレて、頬を撫でながら「痛いんです」と言って、わざと痛そうに顔をしかめなどする。
光夫、それを見ると、新聞に挟み込まれたビラを、黙って寿子の前に出す。
ビラーー「竹林歯科治療室ーーYMビル三階」等々の文字。
寿子、それを見て、黙って光夫に眼を移す。
光夫、新聞を読み終って、やがて傍の折鞄を持って立ち上る。
寿子、続いて立つ。
光夫、寿子に言う。
「今日は大学で教授と講師の懇談会があるから帰りがおそくなるよ」
寿子「え?」と疑わしげに光夫を見る。
光夫、出て行く。
寿子、続いて出て行く。

YMビルの入口の前
自動車が着いて寿子が下り、運転手に金を払って入口へ這入って行く。

竹林歯科診療所の待合室
ドアーー寿子、這入って来る。
先客が一人ある。寿子、受付の窓口に挨拶して一隅に腰を下す。
治療室から、助手が客を送って出て、更に客を呼んで、治療室へ連れて行く。
寿子、一人、ツクネンと待っている。
と、また治療室から他の患者が送り出されて、続けて歯科医姿の晋一郎が現われる。
寿子と晋一郎、顔を見合せてハッとする。
寿子はマジマジと目を伏せるが、晋一郎は明るく微笑して御辞儀をする。
患者、帰って行く。
晋一郎、寿子に近づいて丁寧に挨拶する。
寿子、モヂモヂして黙礼している。
晋一郎、明るい微笑を浮べて言う。
「昨日お目にかかった時からもう一度何処かでお目にかかれるような気がしていましたよ」
寿子、黙って窮屈そうな微笑を返す。
晋一郎、わざとらしい態度で訊ねる。
「いかがです手袋は新らしいのをお求めになりましたか」
寿子、「まア」と晋一郎を見る。
途端に入口から客が入って来る。
晋一郎、寿子を「どうぞ」と治療室へ案内する。寿子、ついて行く。

治療室
三台ばかりの治療台がある。晋一郎、その一つに寿子を掛けさせる。他の二台では助手が治療している最中である。
晋一郎、治療にかかる。
その間に助手達は客を送り出して、新しい客を迎えなどする。
治療の模様、及びその適当な省略のテクニックなど宜ろしく。
やがて治療を終えると、晋一郎、寿子を送り出す。

待合室
寿子、晋一郎に送られて出て来る。
晋一郎、寿子に会釈して、他の客を呼んで治療室へ去って行く。
寿子、晋一郎のそのアッサリした態度に多少ものたりなさを感じる。
そして受付の窓口(?)へ行って治療代を払いなどする。

ビルディングの入口(内部から)
晋一郎の妻峰子が這入って来る。

廊下
寿子、ドアーから出て来て帰りかける。
と、すぐ続いて晋一郎が急ぎ足に出て来て呼びかける。
「お忘れ物がありますよ」
寿子、その声に振り返り、両人、歩み寄る。

廊下の一部
来かかった峰子、フト前方を見て「おや?」と目をみはり見張り、様子を見る。

廊下
晋一郎、寿子に例の手袋を渡す。
寿子「まあ」と眼をみはって晋一郎を見る。
そして受取ろうとすると、晋一郎、その片手だけを渡して片手を自分のポケットに入れる。
寿子「まあどうしてそんな事をなさるんです」と手を出す。
途端に、そこへ峰子が来る。
晋一郎と寿子、さすがにハッとする。
が、晋一郎、つとめて職業的に寿子に、「あなたの歯は根本的に治療しないと頬っぺたに穴があくような事になります。当分毎日お通い下さい」と、真面目な顔で言う。寿子、峰子の手前これも真面目に頷いて、去って行く。
晋一郎と峰子、それぞれの感じで見送り、やがて晋一郎、室内へ戻ろうとする。と、峰子、素早く晋一郎のポケットから手袋を抜き取る。
晋一郎、おどろいて取り戻し、ピシャリと峰子の手を叩く。
と峰子の手を叩く。峰子、恨めしげに、「あたしも当分毎日通いますよ!」と鋭く言う。晋一郎、「勝手にしろ」と言って室内へ這入って行く。
峰子、口惜しそうに見送る。
(教授と講師の懇談会)

バアの一隅
光夫、バアのマダムとソファに並んで腰かけ、ビールなどを飲みながら、もう適当に酔って、上機嫌に談笑している。
マダム、光夫に訊ねる。
「先達って御一緒にいらしったのはあなたのお兄さまですの?」
光夫、「いいや違う」と首を振って、「あいつは女房の兄貴なんだが、あの男もあれでなかなかの人格者だから僕とも話が合うんだよ」と言って、「アハハハ」と笑う。
マダムも笑う。
そこへ入口から晋一郎が這入って来る。
マダム、立上って晋一郎に「いらっしゃいまし」と挨拶する。
光夫、晋一郎を見迎えて、「あなたにはよく此処でお目にかかりますね」と言い、「さァ此処へお掛けなさい」と席をあける。晋一郎、「やァどうも」と恐縮し、光夫と並んで腰をおろす。
そこへビールが来て、光夫は晋一郎とプロジットなどをして、愉快そうに笑う。

光夫の書斎
寿子、光夫の机に向って、しんみりと寂しそうに考え込んでいる。
やがて何かを思い付いたらしく立ち上って出て行く。

電話
寿子、来て電話をかける。やがて相手が出た様子で、「大学の学務課ですか」と訊き、更に、「今夜の理科の教授会は幾時頃に済むんでしょうか」と訊ねる。そして相手の返事が聞きとれないらしく、「え? え?」と聞き返す。
そこへ女中が来て、「代々木のお兄様がいらっしゃいました」と告げる。寿子、頷く。女中、去る。
寿子、尚も電話に向って「え? え?」と聞き返し、やがて「まア!」とあきれる。

酒場
光夫、益々上機嫌で晋一郎と意気投合している。晋一郎ももう相当に酔いが発している。
光夫、愉快そうに晋一郎に向って言う。
「どうです、帰りに僕の家へ寄りませんか」
晋一郎「いやどうも」と笑っている。
光夫、笑って、「但し寄って下さるなら家内の前では大学の助教授ということになって頂きたいですな」と言う。
晋一郎「アハハハ」と笑って言う。
「つまり僕をダシに使おうって言う寸法ですね」
光夫「やァどうも」と頭を掻き、両人、顔を見合わせて、「アハハハ」と笑う。

北宮家の客間
寿子、兄の大村伝三と対座している。
寿子は悄然たる姿で項垂れている。
伝三、それを慰めるように優しく言う。
「兎に角お前のように一概に疑うのはよくないよ。男にはつきあいと言うものがあるからな」
寿子、屹と鋭く伝三を見返して口惜しげに、「兄さんのような実業家とうちのような教育家とでは場合が違います」と反抗的に言う。伝三、多少タジタジとなるが「しかしお前」と続ける。
寿子、それに浴びせて鋭く言う。
「あたしは騙されません!あたしはお宅の姉さんみたいにお人好しじゃありませんからね!」
伝三「え?」と変な顔をする。
寿子、ツと顔をそむけて、じっと唇を噛み、口惜しげに涙ぐむ。

自動車内
光夫と晋一郎、かなり酔って二人ともすこぶる上機嫌で、もたれ合うようにして乗っている。
晋一郎、前からの続きらしく、好い気持でクダを巻き、面白そうに言う。
「僕は勿論その女を何うしようと言うんじゃなくて……つまり単なる小説的な興味で手袋を片方だけ返したんです」
光夫、ニコニコして「なる程」と頷き、「僕も是非そんな女に逢って見たいですな」と笑い、両人、意味なく「アハハハ」と愉快そうに哄笑する。

北宮家の茶の間
寿子、ひとり寂しげに写真のアルバムを見ている。
アルバムーー新婚以来の自分達の写真が張ってある。
寿子、なつかしそうに眺め、ホッと寂しく嘆息を漏らして、じっと考え込む。

家の前
自動車が着いて、光夫がヨロヨロとおり、振返って晋一郎を引っ張りおろそうとする。
晋一郎、遠慮する。
光夫、無理におろす。
晋一郎、笑って言う。
「では兎に角奥さんにお目にかかって弁解の辞を述べますかな」
光夫、「やァどうも」と笑って先に立つ。
晋一郎、自動車を待たせて、これも多少ヨロヨロしながら、ついて行く。
光夫、玄関をあける。

茶の間
寿子、ハッと聴き耳を立て、アルバムを置いて立とうとするが、思い直して、やめる。

玄関
女中が迎えに出ている。光夫、上って、晋一郎に「さァどうぞ」とすすめているが、晋一郎、遠慮している。
光夫、女中に「奥さんを呼んでおいで」と言う。女中、去る。
光夫、ヨロヨロしながら、「まァ兎に角あがって下さい」などとすすめている。
そこへ寿子が冷たい感じで出て来る。
晋一郎、寿子を見ると、「おや?」と眼をみはって見定めようとする。
寿子も晋一郎を見ると、「あ!」と眼をみはって、光夫と晋一郎とを見比べる。
光夫、そんな事には気が付かず、晋一郎に「これが家内です」と紹介する。
晋一郎、さすがに面喰って、へドモドして挨拶する。
そして「では失礼します」と去りかける。
光夫、慌てて止め、「まァいいでしょう。ちょっとお上んなさい」とすすめ、「どうも懇談会という奴はおしまいが必ず酒になるのでお互いに迷惑しますな」と言ってチラリと寿子を見る。
寿子、じっと晋一郎を見ている。
晋一郎、へドモドして光夫に向い、「僕も助教授として実に迷惑します」と言って「じゃ失礼します」と挨拶もそこそこ去る。

家の前
晋一郎、出て来てボーッとして自動車に乗る。

茶の間
寿子を先に、光夫が這入って来る。
そして両人、火鉢を間にして向い合ってすわる。
寿子、黙って、鋭く、じっと光夫を見る。そして光夫と眼が合うと、サッと眼をそらす。
光夫、妙にマがもてず、オーバーと一緒に上衣を脱ぎながら、ひとりごとめかして言う。
「どうも酒を飲まされるのが一番困る」
寿子、じっと光夫を見て冷やかに言う。
「さぞお困りでございましょうね」
光夫、ツと寿子を見る。寿子、ツンと眼をそらす。
光夫、またマがもてなくなって、今度はズボンを脱ぎ始める。
と、寿子、また光夫を見て冷やかに訊ねる。
「今の方は助教授なんですか」
光夫、救われたような気持で、明るく微笑しながら「うん、そうなんだ。あの男は……」と言い続けようとするとーー
寿子、それにかぶせて冷やかに鋭く言う。
「あたしは歯医者の先生かと思いました」
光夫、「え?」と寿子を見る。
寿子、またツンとして眼をそらす。
光夫、またマがもてなくなって、靴下などを脱ぎ始める。
と、寿子、また光夫に向って冷やかに訊く。
「今日は何処の懇談会だったんでございますか」
光夫、また救われたような気持で、「そりゃア勿論大学の……」と言いかける。
と、寿子、またかぶせて言う。
「今日は大学では教授会も懇談会もなかったそうでございますね」
光夫、ハッとして寿子を見る。
寿子、ツと立上って隣室へ去り、バアタリと襖をしめる。
光夫、腐ってガッカリし、仕方なく立上って、脱いだ服を纏めて壁にかけようとすると、隣室との襖がサッとあいて、寿子が冷やかな顔を現わす。
光夫、寿子を見る。
寿子、無言で、光夫の寝巻を室内へ投げ込み、再びバアタリと襖をしめてしまう。
光夫、腐ってホッと溜息をもらし、服を壁にかける。そしてションボリとブラ下った服を見ると、なんとはなく寂しい心持で、そのオーバーの手を把って握手する。
(で、その翌る日ーー)

治療室
寿子、晋一郎から治療を受けている。
すぐ終って、晋一郎に見送られて、待合室の方へ出て行く。

待合室
寿子と晋一郎、来る。
そして寿子、ちょっとモヂモヂして、晋一郎に言う。
「お忙しい処を済みませんけれど、主人の事でちょっとおたずねしたいんでございますが」
晋一郎、それを聞くと気軽に頷いて、「御私用ならば外へ出てお茶でも飲みながら伺いましょう」と言い、寿子が「いいえ此処で結構でございます」と遠慮する暇もなく、すぐ治療室へ戻って行ってしまう。
寿子、ちょっと困るが、観念して、受付へ行って金を払いなどする。
そこへ手術着を脱いだ背広姿の晋一郎が出て来て「さあ出ましょう」と促す。
寿子、まだ多少躊躇するが、促されて晋一郎のあとから出て行く。

ビルディングの入口
晋一郎と寿子、出て来る。と、一方から晋一郎の妻の峰子が来て、「あッ!」と二人を見る。
晋一郎、当惑して、寿子に「一ト足お先へ」と言う。
峰子、寿子を睨むようにしている。
寿子、気づまりな感じで、会釈して去る。
峰子、じっと見送り、眼を移して晋一郎をヂロリと見、鋭い感じで言う。
「どうせこんな事だろうと思ってたのよ」
晋一郎、苦笑して言う。
「僕もどうせこんな事だろうと思ってたよ」
峰子、「まァ」と侮辱を感じて晋一郎を見る。
晋一郎、「僕は急ぐんだから」と寿子の跡を追おうとする。峰子、「あなた!」と呼ぶ。
晋一郎、構わず走り去って行く。
峰子、見送って、何か考え、心に頷いて、ビルディングの中へ這入って行く。

往来
寿子、待っている。
晋一郎、駈けて来て、「どうも失礼」と挨拶して一緒に歩いて行く。

待合室
峰子、受付の処で患者名簿を調べている。やがて、寿子の住所氏名がわかったらしく、名簿を閉じて、じっと何事かを考える。

往来
晋一郎と寿子が歩いて来る。そして一軒のバアの前まで来ると、晋一郎が立上って、「これがお宅のご主人がよくいらっしゃるバアですよ」と言う。
寿子、「まァこんな処へ」と言った感じで眺める。
晋一郎、寿子の気色を覗うような様子で、「いかがです、這入って御覧になりますか」と訊ねる。
寿子、ちょっと思案して躊躇するが、決心して頷く。
晋一郎、「では」と先に立って、寿子を案内して這入って行く。

北宮家の客間
峰子、光夫と対座して、しきりに何かしゃべっている。
光夫、じっと真面目な顔で、峰子の話を聞いているが、やがて言う。
「お話の筋はよく分りましたが家内に限ってそんな事はないと思います」
峰子、「まア」とややあきれて光夫を見る。
光夫、更に言葉を続けて、「何かのお間違いじゃないでしょうか」と峰子を見る。
峰子、いささか侮辱を感じて、鋭く光夫を見返し、言う。
「奥様孝行も好い加減に遊ばさないと飛んだ馬鹿を御覧になりますよ」
光夫、思わず屹となって峰子を見る。
峰子、「では失礼いたします」と会釈して立つ。
光夫、多少憂鬱を感じて送って行く。

玄関
光夫、峰子を送り出す。
峰子、皮肉な調子で、「吃度どこかに片方の手袋が隠してございますわ。奥様のお留守の間に捜して御覧なさいまし」と言って帰って行く。光夫、暗い感じで見送り、憂鬱に奥へ這入って行く。

電話の傍
光夫、通り過ぎる。と、電話が鳴るので引返して聞く。

バアのスタンド
マダムが電話をかけている。大事件らしい。眉をひそめて言う。
「先刻お宅の奥様が昨晩のお客様と御一緒にいらっしゃいましたよ」

北宮家の電話
光夫、「えッ!」とおどろき、急に暗澹たる顔になってじっと考え込む。

バアのスタンド
マダム、「大変な事になるかも知れませんよ」と言い、光夫の返事がないので、「モシモシ、モシモシ」
と受話器掛けをガタガタやり、あきらめて電話を切ってしまう。

北宮家の電話
光夫、じっと考え込んでいたが、やがて再び電話に向って、「モシモシ」と言い、返事がないので、これも諦めて、暗い顔で電話を力なく切り、急に何か考え付いて、去る。

茶の間
光夫、急ぎ足に入って来て、一隅の箪笥の上に重ねてある用箪笥を開けて、しきりに何かを捜す。
そして例の手袋の片手を発見すると、尚ももう一方を捜し、それが無いので、片手だけを手に持って、じっと暗く眺める。

玄関内
寿子が帰って来る。

茶の間
光夫、火鉢の前に坐って、暗い顔で聴き耳を立てているが、吐息を漏らすと、力なく煙草を吸い始める。
寿子が入って来て、光夫を見ると、やや鋭い顔で冷やかに見おろしながら、黙ってコートを脱ぐ。
光夫、ヂロリと寿子を見て冷めたく言う。
「何処へ行って来たんだい?」
寿子、冷やかに光夫を見おろして答える。
「歯医者へ行って来たんです」
光夫、眼をそらして言う。
「僕はバアへでも行ったのかと思ってたよ」
寿子、ハッとして光夫を見る。
光夫、横を向いてフーッと煙草の煙を吐く。
寿子、涙ぐんで、光夫の前に火鉢を隔てて向い合う。
光夫、顔をそむけて黙って煙草を吸っている。
寿子、涙ぐんだ眼でじっと口惜しげに光夫を見、「あなたは何処まであたしを馬鹿になさるんです」と言う。
光夫、静かに眼を移して寿子を見、暗く、「お互い様だよ」と言う。寿子「なんですって?」と屹となる。光夫、また顔をそむけて煙草の煙をフーッと吐く。
寿子、口惜しげにじっと光夫を見ている。
光夫、やがて立上って出て行く。
寿子、見送り、やがて我慢が出来なくなった様子で、これも立上って光夫の立った方へ出て行く。

書斎
光夫、ぐったりと考え込んでいる。
寿子が這入って来る。
光夫、ヂロリと見て顔をそむける。
寿子、口惜しげに言う。
「あたしは歯医者の先生からあなたの事を何もかも伺って来たんですよ」
光夫、ちょっと弱るが、すぐ対抗的に言い返す。
「僕も歯医者の妻君からお前の事を何もかも聞いたんだ」
寿子、「え!」と光夫を見る。
光夫、「それ見ろ」と言ったように寿子を見返し、黙って手袋の片手を出して、寿子の前につきつけるようにして言う。
「この手袋の片手は誰が持ってるんだ」
寿子、それを見ると流石にハッとする。
光夫、じっと寿子を睨んでいる。
寿子、口惜しげに再び涙ぐんで来る。そして言う。
「お疑いになるにも程があります」
光夫、尚も黙って睨んでいる。
寿子、涙を一ぱい溜めて、言う。
「御自分の事を棚に上げてあたしだけをお疑いになるなんてあんまりです」
光夫、屹となって鋭く言う。
「何があんまりだ!夫の眼を盗んでほかの男と親しくしても構わないと言うのか!」
寿子「まァ!」とあきれて光夫を見る。
光夫、ツと横を向いてしまう。
寿子、口惜しげにじっと光夫を凝視し、やがて、ツと去って行く。
光夫、振返って見送る。

茶の間
寿子、来て、じっと考える。
そして何か決心したらしく、コートを着る。

書斎
光夫、腐った顔で、手袋を無意識にいじり廻しながら、なんとなく落ち着かない様子で考えている。
やがて頭をクシャクシャ掻き廻すと、気を変えるつもりで机上の顕微鏡などを覗いて見る。が、やはり落ち着かず、とうとう決心して立上ろうとする。と、向うで足音が聞えたらしく、ハッとしてまた机に向い、わざと平静な顔をして顕微鏡を覗く。
女中が這入って来て「旦那様」と呼ぶ。
光夫、振返る。アテがはずれた感じである。
女中、こんな形に畳んだ小さな紙片を光夫に渡して、「奥様は代々木のお兄様のお宅へ行くと言って只今お出掛けになりました」
光夫、つとめて平気な語で「そうか」と頷く。女中去る。
光夫、不審そうに紙片を見、やがてそれを開いて読む。そしてハッと驚く。
紙片ーー
「あなたのような手前勝手な非人格的な方とは、もうこれきりお目にかかりません。寿子」
光夫、すっかり腐ってしまう。

歯科の待合室
治療室から晋一郎が客を送り出して来る。
と、そこへ光夫が這入って来る。
晋一郎、明るく「やァ」と見迎えるが、光夫は暗い顔で無愛想に会釈する。
晋一郎、客を送り出す。
光夫、それを待って、晋一郎に言う。
「家内の手袋を返して頂きに来ました」
晋一郎、光夫の緊張しているのに対してひどく明るく「やァ、そうですか。ちょっとお待ち下さい」と言って治療室へ這入って行く。
光夫、暗い顔で待っている。
普一郎、手袋を持って戻って来て、ニコニコしながら光夫に返し、言う。
「僕の小説的興味もこの辺で打切ることにしますよ」
光夫、じっと睨むように見返している。
晋一郎、明るくニコニコしながら言う。
「僕の実験した処に依ると、あなた奥さんは実にあなたに忠実ですよ」
光夫、ちょっと眼を落とす。
晋一郎、光夫の肩を軽く叩いて、笑いながら、「あんな奥さんを粗末にしては罰があたります。大切にしておあげなさい」と言う。光夫、腐って、マがもてなくなり「失礼しました」と去りかける。晋一郎、明るく送り出して行く。

兄の家の茶の間
もう夜になっている。兄と姉との前で寿子が深く項垂れている。
姉、なぐさめ顔に寿子に言う。
「兎に角今日は一旦お帰りになったらどう?喧嘩をしたからって家をあけるのはよくありませんわ」
寿子、顔を上げて、「いいえ帰りません」とキッパリと首を振る。
兄、その様子を見て言う。
「お前は結婚してから今日までに幾度喧嘩をしたんだ」
寿子「なんですって?」と多少侮辱を感じて兄を見る。
兄、重ねて訊ねる。
寿子、不愉快そうにツンケンして答える。
「今度が初めてです。あんまり馬鹿にしないで下さい」
兄、何事か考えながら「そうか初めてか」とひとり頷く。
姉、再び寿子を慰めて説く。
寿子「いいえ帰りません」と頑張る。
兄、「寿子」と呼んで、寿子が「なんです」と反抗的に見返ると、真面目な顔で言う。
「どうしてもお前が帰らないと言うんならこの際断然離婚するんだな」
寿子、「え!」と意外そうに兄を見る。
姉も心配そうに「あなた! 何を仰有るんです」と咎める。
兄、むずかしい顔で言う。
「そんな非人格的な男とお前を夫婦にさせて置くのは兄としても不本意だ」
寿子、じっと兄を見ているが、次第に項垂れる。
姉、心配そうに兄にとりなす。
兄、断然はねつける。
寿子、じっと考えている。
兄、再びキッパリと言う。
「断然離婚だ! 京都へは兄さんから知らせてやる!」
寿子、顔を上げて兄を見る。
兄、むずかしい顔をして考え込んでいる。
姉、心配してしきりに兄をとりなすが、兄は「いいやいかん」と頑張る。
寿子、モヂモヂしてやがて兄に言う。
「あたし離婚するにも及ばないと思うんですけれど……」
兄「いいやいかん」とキッパリ首を振り、「大学教授ともあろう者が女房をだましてバアなどへ出入りするとは以ての外だ!」と憤慨する。寿子、「だって兄さん……」と抗弁する。
兄、それを遮って高飛車に叱る。
「お前が兄さんの所置に不平なら、ついでにこの家からも出て行ってくれ」
寿子、反抗的に兄を見て「なんですって」と憤慨する。
兄「出て行け!」と罵る。
寿子、憤然として、「もう兄さんなんかに相談しません! あたしは京都へ行ってお父さんに相談します!」と言ってサッと立上って挨拶もせずに出て行ってしまう。
姉、おどろいて追って行く。
兄、ひとり残ってニヤニヤ笑いながら腕を撫で、「あーア」と大きなアクビをする。

東京駅のプラットフォーム 夜
神戸行の列車が発車を待っている。
見送り人などが多勢いる。
寿子が力なく来る。
そして乗ろうとして躊躇する。
一旦は引返しそうになるが、思い切ってデッキへ上る。そして考えて又おりる。
駅夫が「もう発車しますから」と見送りの人々に注意しながら来る。
と、寿子、思い切って乗り込む。
見送りの人々が「やァさようなら、御機嫌よう」など、車内の人々に別れを告げている間に列車は動き出す。
(そして汽車の中での一夜が明けるとーー)

食堂車内
朝の感じ宜しくーー。
やがて寿子が入って来る。と、ポーイが迎えて案内する。
寿子、案内されて、通りすがりにフ卜見ると、そこのテーブルに光夫がいて、じっと自分を見ている。
寿子、ハッとするが、わざと澄まして通り過ぎる。
そして一方のテーブルへ着いて、ボーイに何かを注文し、改めて光夫の方を見る。

(見た眼で)光夫のテーブル
光夫、じっと此方を見ている。

寿子のテーブル
寿子、わざとツンと顔をそむけてハンドバッグからコンパクトを出して顔を直しなどする。

光夫のテーブル
光夫、じっと見ている。そこへ注文の料理が来る。光夫、気が付いて受取り、やがて何か考えて、その料理を持って立つ。

寿子のテーブル
寿子、フト光夫の方を見てハッとする。
光夫、料理を持って歩いて来て寿子の向い側に腰をおろす。
寿子、あきれて顔をそむける。
光夫、黙って料理に調味料を加え、やがてその料理を寿子の前に出す。
寿子、黙って光夫を見る。
光夫、更に黙ってナイフとホークを寿子の方へ差し出す。
寿子、初めてニッコリしてナイフとホークを受取る。
光夫もニッコリする。そしてポケットから例の手袋を両方出して寿子の前に置く。
寿子、ハッとして光夫を見る。
光夫、微笑を浮べて言う。
「昨夜お前が兄さんの家を出たのと一卜足ちがいで僕はお前を迎えに行ったんだよ」
寿子「まァ」とニッコリする。
そこへボーイが寿子の注文の料理を持って来て「おや?」と思う。
光夫「こっちだ」と手を出して受取る。
ボーイ、変な顔をして寿子と光夫とを見比べながら去る。
光夫、微笑してボーイを見送り、寿子を見てニッコリする。
寿子、ニコニコして、「こうして二人で揃って行くと父も母もきっとびっくりしますわ」と言う。光夫、ニコニコして頷く。
二人の睦まじい様子。
両方揃った手袋。窓から投げる。
(移動)投げ出される手袋。
去って行く汽車。

(昭和四年十二月六日)

動画について

①ブルー・インパルス ②オーバー・ザ・ギャラクシー ③オンリー・ワン・アース ④輝く銀嶺 ⑤東京物語(吹奏楽アレンジ) ⑥彼岸花(吹奏楽アレンジ) ⑦秋刀魚の味(吹奏楽アレンジ)

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