「秋刀魚の味」新発見

正月、我が家に親族が集まり、皆で「秋刀魚の味」のDVDを観ていた時、あるシーンで意外な発見をしました。これまでに「秋刀魚の味」は何回も観ていましたが、全く気が付きませんでした。

笠智衆や北竜二らが、学生時代の恩師ヒョータンこと東野英治郎を囲んで宴会を催します。すっかり酔っ払ってしまった東野英治郎を、笠智衆と中村伸郎の二人が家まで送り届けることになります。カメラは路地から表通りの方へ向いており、3人を乗せた乗用車が勢いよく走ってくると、やや乱暴に停車しますが、この乗用車が今回の新発見でした。

兄から「このクルマ、昔家にあったセドリックじゃないか?」という発言が飛び出しました。兄はその当時家にあったセドリックのことをよく憶えており、ボディーの側面にあるラインの長さとタイヤの内側が白い点に特徴があったそうです。セドリックの色、年式、それにラインとタイヤの特徴などから、あれは我が家にあったセドリックに間違いないという見解となったのでした。

小津監督は、「彼岸花」では両親の結婚式の引出物だった赤い風呂敷を山本富士子に持たせるなど、さりげなく遊び心を採り入れるところがあり、このシーンにも父の愛車を登場させた可能性があります。すると、あのちょっと乱暴な運転をしていたのは、もしや父ではないのか?という疑惑も浮上してきます。

父は、しばらく新車に乗り換えることもなく、件のセドリックを長年に亘り愛用しました。流行に敏感だった父が、なぜ旧式のセドリックを手放そうとしなかったのか理由が分かりませんでした。真相は定かではありませんが、もしかすると小津映画の思い出があったためだったのかも知れません。機会があったら、当時プロデューサーをされていた山内静夫さんに、是非お聞きしてみたいと思います。それでは、問題のシーンをご覧ください。

sight-and-art.org

動画について

①ブルー・インパルス ②オーバー・ザ・ギャラクシー ③オンリー・ワン・アース ④輝く銀嶺 ⑤東京物語(吹奏楽アレンジ) ⑥彼岸花(吹奏楽アレンジ) ⑦秋刀魚の味(吹奏楽アレンジ)

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