朗読劇とフリートーク|蓼科高原リモート映画祭(番外編)

「小津映画音楽を愛でる」サイトウ・メモリアルアンサンブル

コロナ禍の影響から、リモートワークを採用し始めた企業も少なくないと思いますが、今から60年以上も前にリモートワークを実践し、大きな成果を残した人物がいます。茅ヶ崎館から蓼科高原へと仕事場を移し、風光明媚な大自然に囲まれて、朝風呂と朝酒を楽しみつつ、散歩や昼寝も欠かさず、映画史に残る数々の名作を生み出した巨匠小津安二郎監督こそ、元祖リモートワーカーではないでしょうか。

蓼科高原映画祭が通常開催を断念し、今年はリモート開催へ変更になるという情報を知ったのは、すでに7月に入ってからでした。2月中旬頃から、他のイベントも軒並み中止や延期に追い込まれていたので、特に驚きはありませんでしたが、そうと決まったからには我々に何かできることはないか…と考えました。

そこで、無藝荘での無観客ライブ映像を撮影し、リモート映画祭の中で公開してもらってはどうかと考え、映画祭事務局へご提案のメールをお送りしたところ、快く承諾して下さいました。早速メンバーに連絡し、無藝荘での無観客ライブ実施へ向けて計画を進めていました。

ところが、コロナ禍は終息に向かうと思いきや、逆に感染が拡大傾向へと転じてしまい、これでは蓼科の皆様にもご心配をお掛けすることになると考え、やむを得ず無藝荘での撮影計画を断念しました。

撮影場所を都内近郊に変更し、小津脚本の朗読劇及び小津映画音楽の演奏動画を撮影してみることにしました。撮影場所の候補地として平塚や流山へも足を運びましたが、結局西馬込の和風スタジオを借りて、朗読劇を撮影することにしました。

そして、浅草の大道芸人プッチャリンさん、シャンソン歌手の安藤麻実子さん、マルチタレントのサンジュナさんのお三方にご協力をお願いし、小津脚本より「東京物語」「浮草」「秋日和」の3作品から抜粋した朗読劇を演じていただきました。

また、小津監督生誕100周年に当たる2003年、父高順が作曲した幻の遺作「東京物語五重奏」の楽譜が遺されておりました。「東京物語」公開から50年の時を経て、晩年に差し掛かった父は、もう一度この映画史上不朽の名作に向き合ってみたいと考えたのかも知れません。

「東京物語五重奏」は、2003年7月に横浜みなとみらいホールで演奏されましたが、マスメディア等で扱われることもなかったため、小津監督生誕100周年にも拘らず話題になることはありませんでした。父は翌2004年4月にこの世を去り、この作品の存在はすっかり忘れ去られてしまいました。ちょうど良い機会なので、演奏家の兄妹たちに協力してもらい、この幻の作品を再び世間に公表してみることにしました。

撮影と録音は、「東京物語五重奏」を市川、「サセレシア」は目黒のスタジオで行いました。五重奏の編成は、チェロ(長男・斎藤章一)、コントラバス(三男・斎藤順)、ヴィオラ(三男妻・斎藤美枝)、オーボエ(四男・斎藤潔)、ヴァイオリン(長女・内藤景子)の5名です。演奏動画は、すでに映画祭事務局へお送りしてあるので、どこかのタイミングでネット公開されると思います。是非ご期待ください!

話は朗読劇に戻りますが、映画祭応援メッセージの動画に採用したのは「東京物語」だけでした。はじめは、「浮草」と「秋日和」も含めるつもりでしたが、そうすると20分弱と長くなってしまい、内容も映画祭応援メッセージという趣旨からやや外れているように思いましたので、苦渋の選択でしたが「浮草」と「秋日和」を外しました。

しかし、せっかく撮影と編集も行いましたので、皆様にご覧いただこうと思います。なお、朗読劇のあとに、プッチャリンさん、安藤麻実子さん、サンジュナさん、それに私も含めたフリートークの映像も入れてみました。こちらも長時間の動画となってしまったので4分割しましたが、それぞれが感じた小津映画や小津映画音楽の印象などを、自由気ままに語っていただきました。

朗読劇「東京物語」+フリートーク1 (10:28)

朗読劇「浮草」+フリートーク2 (10:19)

朗読劇「秋日和」+フリートーク3 (11:25)

小津監督が愛した音楽「私の青空」「月光値千金」|サイトウ・メモリアルアンサンブル feat. 増井裕子+フリートーク4 (11:17)

sight-and-art.org

動画について

①ブルー・インパルス ②オーバー・ザ・ギャラクシー ③オンリー・ワン・アース ④輝く銀嶺 ⑤東京物語(吹奏楽アレンジ) ⑥彼岸花(吹奏楽アレンジ) ⑦秋刀魚の味(吹奏楽アレンジ)

Translate

category

ページ上部へ戻る
Translate »