日経新聞文化面・2021年11月19日(金)の記事
日経新聞の文化面(2021/11/19)に、タイトル“父の旋律「東京物語」に聞く”という記事が掲載されました。日経新聞電子版の方は、“名作映画「東京物語」の陰に、柔和な父の音楽”というタイトルが付きましたが、内容は全く一緒です。
記事は私が執筆したスタイルになっていますが、実際にはインタビューやメールのやり取りなどから得た情報を元に、日経新聞の西原記者が上手に取捨選択し、分かりやすい形にまとめ上げたものです。要点がスッキリと整理されていて無駄がなく、読者に伝わりやすい文章になっていると思います。
紙面の都合で掲載は叶いませんでしたが、2023年の小津監督生誕120周年、翌2024年の斎藤高順生誕100周年の記念イベントに関することをお伝えします。
小津監督生誕120周年では、父高順が作曲した7作品(東京物語、早春、東京暮色、彼岸花、浮草、秋日和、秋刀魚の味)の主題曲を、オリジナル通りフルオーケストラによる生演奏で再現したいと考えています。「東京物語」は、2015年にセンチュリー交響楽団が大阪いずみホールで演奏しており、今年(2021年)は日本フィルハーモニー交響楽団の演奏がCD「日本映画音楽の巨匠たち」に収録されました。
しかし、「東京物語」以外の6作品はこれまでに一度もフルオーケストラによる演奏は行われておらず、もし実現すれば世界初演ということになりますので、この企画は何としても実現したいと切望しています。
そして、斎藤高順生誕100周年では、父高順の代表的な吹奏楽作品の数々を、ウインドオーケストラによる生演奏で聴いていただこうと思います。父の吹奏楽作品は、かつて航空自衛隊航空中央音楽隊や警視庁音楽隊が名演奏を披露しましたが、現在は演奏される機会も少なくなってきています。しかし、作品に古臭さは一切なく、今聴いても十分魅力的な楽曲が多数ありますので、現在のウインドオーケストラによる演奏で、名曲の数々を再現したいと考えています。
さらに、フルオーケストラ、ウインドオーケストラの他、斎藤ファミリーを中心としたアンサンブルによる演奏で、斎藤作品(ピアノ曲、室内楽、テレビ・映画主題曲、童謡など)の中から、選りすぐりの名曲を披露したいと思います。
主催は《斎藤高順生誕100周年記念コンサート実行委員会》、共催《サイト&アート・デジタルアーカイブス》、演奏はサイトウ・ファミリーアンサンブル、メンバー構成は以下の通りです。
斎藤章一(チェロ)、斎藤順(コントラバス)、斎藤美枝(ヴィオラ)、斎藤潔(オーボエ)、中村めぐみ(クラリネット)、内藤景子(ヴァイオリン)、内藤貴司(ホルン)、斎藤葉(ハープ)、増井裕子(アコーディオン)、増井咲(ピアノ)
ゲスト:ボーカル、マリンバ(未定)
解説:斎藤民夫
セットリスト(案)
【ピアノ曲】
「三つの宝石」よりエメラルド
野に咲くすみれ
【室内楽作品】
南部子守唄
今様
「三つの小品」よりメランコリー
【映画・テレビ主題曲】
あじさいの歌
あしたの風
あしたの家族(希望のあした)
【みんなのうた】
ケルンをつもう
さよならのうた
【ハープアンサンブル(未定)】
ヴァイオリン・マリンバ・ハープの為のコンポジション
チェロとハープのためのPolytonality Divertimento