茅ヶ崎館コンサート終了、小津さんのいたずら
10/29(日)、茅ヶ崎館に於いて「小津安二郎トリビュートコンサート・イン・茅ヶ崎館」を開催しました。
コンサート当日は、連日の晴天が嘘のように、夜中から朝方まで激しく雨が降りましたが、お昼前には晴れ間が見え始め、午後にはすっかり爽やかな秋晴れとなりました。
茅ヶ崎館の森館長によると、茅ヶ崎海岸から綺麗な虹が見えたそうですが、小津監督関連のイベントが開催される日にはよくあることだそうです。
茅ヶ崎館へは午前10時半頃に到着し、開演の14時まではまだ余裕がありましたが、早めにセッティングを済ませてゆっくりと開演を待つつもりでした。
ところが、ここで早くもトラブルに見舞われました。前もって機材の動作確認は十分に行っており、何ら問題なくセッティングは完了するはずでしたが、スピーカーから音が出ないというトラブルが発生しました。
どこにも異常は見られず、セッティングには何の間違いもないはずなのに、まるで音声が出力されません。何度チェックしても原因は見つからず、時間ばかりがどんどん過ぎていき、じわじわと不安感と焦燥感が出てきました。
森館長曰く、これは茅ヶ崎館でイベントを開催するときによく起きることだそうで、どうやら小津監督の霊がいたずらをしているらしいとのことでした。
かつて茅ヶ崎館を定宿にしていた小津監督の霊によって、小津関連のイベントを開催するときに限って、必ず電子機器、特に音声関係のトラブルが多発するそうです。
でも、散々冷や冷やさせるけれども、本番開始までには嘘のようにトラブルが解消されるのが常のようで、今回もどうにか問題を解決することができました。
そして、今回もいつもと同様にトラブルの原因も、なぜ解決できたのかも分からないまま、ただただ関係者がアタフタするばかりで、その様子をいたずら好きの小津監督がどこかから見て面白がっているというのがもっぱらの噂なのです。
しかし、私も実際に経験してみて、これは小津監督のいたずら以外の何ものでもないと確信せざるを得ませんでした。実は私自身過去に2回、似たようなトラブルに見舞われており、やはり音声関係のトラブルであったことを思い出し、過去の出来事も小津監督のいたずらであったと考えると妙に納得してしまいます。
本番は幸いなことに、特に目立ったミスやトラブルもなく、お客様にも楽しんでいただけたのではないでしょうか。
当日のプログラムは以下の通りです。
小津安二郎トリビュートコンサート・イン・茅ヶ崎館
《イラストレーションドラマ①》小津監督との出会い
♪『東京物語』より「主題曲」
《イラストレーションドラマ②》御前演奏会とは?
《世界の映画音楽特集①》
♪『ライムライト』より「エターナリー」
《小津調アニメーション》「福神漬の味」
《イラストレーションドラマ③》お天気のいい音楽とは?
♪『早春』『東京暮色』『彼岸花』より「サセレシア」
《世界の映画音楽特集②》
♪『道』より「ラ・ストラーダ」
《イラストレーションドラマ④》小津調ポルカの誕生
♪『浮草』より「主題曲」「ポルカ」
《イラストレーションドラマ⑤》小津監督との別れ
♪『秋刀魚の味』より「主題曲」「ポルカ」「終曲」