小津映画音楽のピアノ演奏、複数テイク発見！

コロナ禍による自粛期間を利用して、斎藤高順作品のデジタルアーカイブ化を進めています。自宅に保管してあるレコード（LP、シングル）、カセットテープ、ビデオテープの中から、父の作品だけを抽出してアナログ～デジタル変換を行っており、こちらのサイト《https://sight-and-art.org》へ少しずつアップしています。

2015年の秋頃、父自身がピアノ演奏した小津映画音楽のカセットテープを自宅で見つけました。続けて、小津映画音楽のピアノ譜が見つかり、これらを元にレコーディング、CD発売と楽譜出版が実現しました。

今回カセットテープの中から、さらに小津映画音楽のピアノ演奏が複数テイク見つかりました。父は「東京物語」以降、「早春」「東京暮色」「彼岸花」「浮草」「秋日和」「秋刀魚の味」まで7作品の小津映画音楽を手掛けました。晩年、これらの主題曲やポルカをピアノ曲に書き直し、自らピアノ演奏したものを録音していたのです。

どうやらテイク1からテイク5くらいまであるようで、どの録音にも多少のミスタッチやリズムが不安定な個所などがあり、完璧な演奏とは言い難いのですが、貴重な音源を遺してくれたと思います。

以下に、父の自筆譜の一部分とピアノ演奏の音源を公開します。音源はテイク1からテイク5まで、全てアナログ～デジタル変換を行いましたが、あまり変わり映えのしない演奏なので、敢えて全テイクを公開する必要は無さそうです（…笑）。

実は、以前当サイトにピアノ演奏の音源をアップしていたことをすっかり忘れておりました（…苦笑）。それがテイク5に当たる音源で、恐らく一番最後に録音したものと思われます。ご興味のある方は、こちらのページからお聴きいただくことができます。
https://soundtrack-of-ozu.info/saito-archives/1679